廊下の突き当たりを曲がると腰掛けられるコーナーがあって、よくここを利用している。
寝てるのも飽きて、こんな世の中なので息子や娘にも会えないし、やることもないし、と言うお婆ちゃんとここで隣に座って、小一時間話をした。
僕の亡くなった母より一つ年下で98歳。息子は僕と同じだそうだからよく似た関係だ。が、お婆ちゃんは母よりずっと元気な体に見える。ちゃんと歩いてここまで来られるわけだし。
二度目にまたここで会ったら、「息子に会いてえな〜。息子に会いてえ。」と言うので、(こういう時に携帯は威力を発揮する。このコーナーでみんなお家に電話している。)公衆電話があるはずだからと言ってみたが、家に帰りたくなるいわゆる里心がついちゃうとまずいんかな?とも思い、スタッフを呼んで話し相手を交代してもらった。 スタッフは長いことお婆ちゃんとお話ししてくれていた。さすがである。