朝小雪がちらちら。僕より早起きな(たぶんほとんどの人に違いないが)犬の足跡が点々と続いていた。うっすらとかかった雪を掻くと、まるで写真のネガのように白と黒が反転して足跡が現れる。
いつも雪を掻く場所をちゃんと知っていて、そこを辿って歩いているのがおかしい。頭を垂れて背中を寒そうにして歩いている姿が想像できて、をかし。犬の体重や雪の柔らかさが感じられて、いとをかし。
今年最後の窯開けだった。注文いただいたものばかりだったので新作はなかったが、上出来だ。 今年の焼きの仕事はこれでおしまい。満足できる結果でよかった。注文主のもとへ届いて新たに新生活を始める作品たち。愛してもらえることを祈る。 来年は新しい作品を生み出すための自分の感覚にもっともっと磨きをかけたい。