深澤先生が日本美術家連盟の同人誌に載ったということで、その冊子を送ってきてくださった。巻頭インタビューのような企画で、木版画家の吹田文明さん(タマビで指導してもらった。)との対談だ。
同世代のおふたりなので、お話の中に登場してくる版画家や画家も共通のお知り合いが多い。同じくタマビで指導していただいた小作青史さんも出てくる。同時代の作家たちが苦労しながら生き生きとして制作環境を作っていく様子が興味深い。 先生が版画を始められたのは僕が生まれて間もない頃のことだ。今年卒寿を迎えられたのだから、制作人生は僕の人生の長さとほぼ同じというくらい長い。僕なんかほんのヒヨッコだということを感じる。 先生の若い頃のお話はほとんど知らなかったので新鮮だった。中学校や高校で美術教師をなさっていたことも初めて知って驚いたとともに親近感を感じた。亡くなられた奥様の存在を感じられる部分は少し切なかった。 同封されていた自書されたお手紙の字を拝見するとまだまだお元気であることが知れて嬉しい。しばらく無沙汰をして失礼している。またお会いして「オーケイ!わかった!」のお声を聞きたい。