このところ毎日良寛さんの書を見ている。
一昨年新潟県の燕市で個展をしたが、その打ち合わせで出かけたときに記念館で初めて彼の書を見て感動した。例えば王羲之の書であれば美しいとか品格があるとか評することができると思うが、良寛さんのは何と言ったらよいのだろう。自由である。力が抜けている。楽しい。優しい。温かい。古典の枠にとらわれていない。人から評価されることはどうでもいいことのように感じる。
良寛さんのお人柄を研究されている人は多い。その書をまねて書く人も多いらしい。僕はそういうことには今のところ興味がないし、字をまねようとも思わない。
だが、こうした感じの作品ができたらいいなと思っている。