和紙を購入したりいろいろと用事を済ますために久しぶりに長野市へ出かけ、紅茶を買うのでながのT急百貨店の地下食品街でうろうろしていたらS氏とばったり!S氏の企画の展覧会が開かれているということなので八十二銀行のギャラリーへ行ってきた。
「第2回 メタモルフォーシス展」だ。40歳前の若手の長野県出身者のアート展だ。キュレイターがS氏で、9名のアーティストが出品している。
今どきの(と言うと自分の無駄にとってきた年齢がそのまんま明らかになるようだが)若手のアート作家の有様が見えた気がした。これは別に否定的なあるいは批判的な意味合いではなく、自分の作っている物とはずいぶん違うなと思ったという程度のことである。 ふっと思ったのが刀鍛冶の仕事との対比である。今のアーティストの多くは刀(例えば、である)をシンボリックなアイテムとしてあるいはメタファーとして扱ったり、出来上がった刀をいじったりするだろう。つまり、刀の金属面を加工してみたり、加飾してみたり、別の素材で作ってみたりする。あるいは刀を使って物語を作ったり、シンボルとしての刀をある情況に置いてみたり、刀を全く性質の異なるものに置き換えてみせたり、、、。だが自分の今の仕事は刀そのものを作ることである、ということ。 今回の作家の中で注目したのは羽毛田優子さんの作品である。布ににじみを作る技法で表現している。彼女がこれ以後どんな仕事をするのかちょっと興味がある。