今日の本焼きでは、バーナーの不調によって苦労をした。左右にひとつずつ据えられているタイプの窯ですが、今日は左側のが途中から調子が悪くなってしまった。グラフを書いていて温度がなかなか上がっていかないことがわかり、変だな?と思っていたら、そういうことでした。
それからが大変!左と右とで火の出方があまりに違いすぎると作品の出来上がりが変わってしまうので、できるだけ同じような燃焼の仕方になるように調整しなければなりません。炎の色と形を見ながら目盛りを調節したり、空気の入れ具合を閉めてみながら還元がかかるタイミングを合わせたりするわけです。

まだ温度計とかゼーゲルコーンがない時代には、当然ながら火の色で温度を推測したり、色見の作品を引き出して急激に冷やし色を見て作業のタイミングを計ったりしたわけです。なので分業制だった時代には、炎で温度を推測する係の人の給料が一番高かったと言われています。
ま、そんなこんなでしたが、いったいどうなっていることやら。全ては釜開けのときに答えが出ます。