深澤幸雄先生からお手紙をいただきました。

毛筆で書かれたその封筒を見ればすぐに先生からだと知れます。
先生には僕が展示会をする度にそのDMをお送りしているのですが、はがきに載っている作品をずっと見続けていてくださっているようです。「ひとつの型ができてそれに固執してしまうことなく、新しい作品を夢見て作っているのは立派だ。自分も(歳のせいで)制作が辛くなってきたが、がんばる。」というような内容が書かれていました。
僕には涙が出るほど嬉しいお手紙でした。同じ「ものを作り出す人」という立場で感じてもらって励ましてくださったことに、ほんとうに感謝しています。
先生は若い頃メキシコに渡って銅版画の制作をされていました。独学で銅版画の技術を開発されました。現在の銅版画作家が使っている技術は先生のおかげで伝えられたものがほとんどだと思います。僕たちも著書「銅版画のテクニック」によって学んだのです。
で、お手紙には先生の書が同封されていましたが、どうやらメキシコの詩人の言葉のようです。
僕の大切な宝物です。