京都での展示会を控え、毎日忙しい思いで過ごしていましたら、庭のシャガがにぎやかに咲いているのに気づきました。
このシャガは6年ほど前に千曲市の「蔵し館(くらしかん)」という博物館兼美術館から3本ほどいただいたものを庭に植えたのです。当時「蔵し館」に勤めていらしたTさんとKさんはお花をこよなく愛していらして、蔵し館の庭をその才能で美しく育て上げていってくれたのでした。僕は蔵し館のたたずまいが好きで、したがって家には蔵し館からいただいた花がいくつかあるのです。シャガしかり。シュウレイギクしかり。それからKさんにはお家のラズベリーの苗をいただきました。このラズベリーの孫は松本のレストランの食卓を彩っているそうです。こうしてみると、花は人付き合いの歴史でもありますね。(蔵し館の紅葉が優しく密かに美しいので、その種から育てたいと何度も挑戦しているのですがいまだに成功していません。で、この紅葉に惚れ込んでいるのは僕だけではないそうです。)
シャガは生命力が強いと申しますか、繁殖力が強いと言った方がいいのか。とにかくどんどんとそのテリトリーを拡げております。いろんな花が危うい!!侵食されそうです。しかし、シャガは花をよく見てみるとやさしい姿をしているのです。色も浅い藤色と明るい黄色の組み合わせ(「補色」ですね。)で雅(みやび)な美しさがあります。画像では全体に白く映っていますが。

茎一本について花が次々と咲きますので、花の形が似ているアヤメやカキツバタ、アイリス、ショウブなどとは違う野性的な強さがあるように感じます。