七年に一度の御柱祭があった。「御柱祭」というと諏訪の御柱が全国的に有名だ。昨日今日とあちらこちらでこのお祭があったようだ。
ここでは地元の氏神である粟狭神社に新しい御柱(神様が宿る木)を立てるのだ。
午前中は宮司やお神楽やお囃子やお稚児さんや引き方や氏子総代や区長などの主立った人たちや金棒、白杖、神矛などの神器とそれを警護する人や、、、が村中を行列して練り歩いた。僕は酒係ということで、見物する人たちに酒を振る舞ったりこどもたちにジュースやお菓子を配ったりした。
昼過ぎは、すでに山出しをして伊勢社に奉納してあった2本の御柱を里引きする。
お祓いをした後、いよいよ里引きが始まる。1本はこども御柱で先発した。おとな御柱は出発してすぐに堤防の反対側へ落とした。 スムーズに進ませないで、わざと時間をかけるのだ。 木遣りで勢いをつけながら村中を引いていく。 4時間ほどかけて粟狭神社に到着。僕も最後に引いた。諏訪の御柱に比べると木の大きさがずいぶんと違うが、かなり重かった。 立て御柱では、前回隣の村で死者が出たので、安全のために重機を使って立てた。 一番上に御幣(おんべ)をつけて終了だ。 一日携わっていると、だんだんとみんな元気に盛り上がってきて、自分も気分が高揚してくるのがよくわかった。みんな笑顔の一日だった。こどももはしゃぎ回る。お祭とは不思議なものである。村の団結力みたいなものが自然に生まれてくるようだ。