窪田孟恒(くぼた たけつね)さんの作品で、「絵絣(えがすり)」と「みのり」です。
左の作品は、経糸(たていと)はあんずで全部染めてあり、緯糸(よこいと)は染めたくない部分を糸で縛ってマスキングをしてから染める絣の織り方でできています。窪田さんはこの「あんず染め」で有名な方です。あんずの枝を煮出して染料にすることを始めた方ですね。
右の作品は経緯(たてよこ)の染め方を左の作品とは逆にしたものです。緯が太いものなので、全体が厚みを感じさせる作品です。
糸を染めるところと染めないところを計画的に分けていくやり方は大変な労力だといつも想像して見せてもらってます。経糸を織り機にセットするだけでも大変だろうなあと思います。
森貘郎(もり ばくろう)さんの作品です。「マ」と「1945」です。
本名は別にあるのですが、本人が言うことでは「森(地区名)に住んでるばかやろう」だそうです。そういう自虐的な言い回しに個性が出ているような気がしますが。
木版画の作品です。「板画(ばんが)」と言っています。そのことでおわかりかと思いますが、かの棟方志功の影響が強い表現です。
森さんは板画家というだけでなく、テーマにしていること、例えば小林一茶だとかについてよく研究されています。テレビにもよく登場しますね。
峯村陽子さんの作品「雨を受けるために」です。
この作品は上田の陶磁展にも出品されましたので、すでに見られた方もいらっしゃるかと思いますが。「紙と土」というテーマに沿った作品です。
展示の一日目は(画像ではわかりづらいのですが)雨が降っていて、いい感じでした。